大きな街の小さなカフェ〜第一章 


旅行会社を起業したい!→家賃対策としてカフェもやろう。

●家の近所で働くと、子育てもしやすい。



 練馬で旅行会社を始める! と言い始めた夫。
 もともと「旅行は子どもの学びや成長にプラスになること」それを「旅育」と名付けて提唱する講演活動をやっていた夫は、その「旅育」啓蒙活動をさらに進めたい気持ちがあったようです。
 思想を売る、というのはと〜っても難しいです。だから「若い家族向けのオーダーメイド型海外旅行」のように想いを盛り込んだ「商品」を売るのですね。
 
 練馬には若い家族も沢山住んでいるので、そこをターゲットにする。
 私たちも住まいと職場が近くなり、便利!
 そんな事を言っとります。
 
 私も、まだ地震が起きた時の騒動が記憶に新しかったので「職場と家が近い」事には大賛成でした。でも練馬で旅行会社やってお客さん来るのかな。
「旅行会社やったら、新宿とか池袋でやった方がええんちゃう」
「いやそれは、通勤時間がもったいないし、家賃も高いし。無理」
 
 オーダーメイド型の旅行…。すごーく、意識の高い親しか反応しないのでは?
「石神井とか、大泉って、社長とか富裕層が沢山住んでるらしいで。石神井公園駅とか、大泉学園駅の辺りでやったら?」
「いや、俺は普通の親に旅行の良さを知ってほしいから。普通の所得の人が住んでる練馬駅前でやる」
 
 夕食の時間や休日にとりとめなく、思いついた事を言い合う形で新会社のプランは進んでいきましたが、まだ私の中ではふわふわした空想レベルでした。
 ほぼ個人経営に近い形の旅行会社、というものを私はそれまで利用したことがなかったし、現実に存在して、利益を出している会社があることも知りませんでした。
 だから具体的なイメージを持つことが難しくて「やっぱ無理そう。やーめた」と企画だおれに終わるかも知れない…と呑気にかまえておりました。

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